玄関を入って靴のままで歩けるスペースを「土間」と言います。屋内空間でありながら、フローリングや畳の床とは違う便利な使い勝手や機能で、屋外とつながるテラスのようなスタイルに仕上げるおしゃれなご家庭もあります。
無機質な表情で、スタイリッシュに玄関のデザインをまとめてくれる土間には、どんな種類や機能があるのでしょうか?
今回は、土間玄関が持つ多様な魅力と押さえておくべき注意点と対策をご紹介していきます。
和モダンな意匠性やモダンスタイルが心地いい新築実例や土間を活かした間取りアイデアも公開していますので、ぜひこだわりの新築注文住宅づくりの参考にしてみてくださいね。
- 和モダンでおしゃれな土間玄関の新築実例が見られます。
- 土間玄関に使われる素材の種類とそれぞれの特徴が分かります。
- 土間玄関を採用するメリット・デメリットとおすすめの対策情報が得られます。
Contents
1.【実例】魅力的な和モダン玄関~土間のある間取り
屋外と屋内をつなぐ中庭やテラスのようなプライベート感とご家族やお客様が使うパブリック感を併せ持つ、どこか懐かしくも新しい「土間」玄関。
土間の素材や空間の広さでガラリと印象が変わる特徴があり、土間続きのシューズクロークやビルトインガレージなど、調和のとれたデザインで、玄関まわりの動線を快適にする設計アイデアもおすすめです。
それでは実際に、真似したみたいおしゃれで便利な土間玄関のある新築実例を見ていきましょう。
①意匠的なデザインが上品な玄関
斜めカットの小上がり玄関と土間のデザインがひと続きのような広い空間を演出している玄関実例です。
白を基調とした約2~3畳の空間に、リビングへのガラス戸や折り上げ天井など意匠的な工夫をこらして、広く明るい玄関に仕上げました。
【事例詳細】奥行きのある空間と窓から差し込む光が開放感を演出。まるで別荘のように洗練された空間の住まい。
②ミニ手洗いやシューズクローク設置にも便利
モノトーンでまとめた玄関にブラックタイルの土間が映えるスタイリッシュモダンなエントランスです。
土間続きのオープンなシューズクローク×ファミリークローゼットが毎日の便利な外出・帰宅動線を叶えてくれる設計です。
土間収納があれば、靴箱に入らないブーツや長靴、雨の日の自転車収納にも役立ちます。
③内と外をつなぐおしゃれな異空間
フラットで見た目にもおしゃれな土間は、キッチンや多目的ルームにも採用されるフレキシブルで人気のデザインです。
屋内でありながらも土足で使えるスペースとして、外や家の中には置けないお子様のベビーカーや三輪車、植物などを置いたり飾ったりするのにも優れた場所です。
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2.土間素材の種類と特徴
次に、こだわり玄関の足元を彩る「土間」仕上げの種類とその特徴をチェックしてみましょう。
①高級感のある「天然石」
敷き詰めた天然石の風合いが美しい、高級感のある仕上がりが上品な土間デザインです。
雨や水に濡れると滑りやすくなるので、滑り止め塗装があると安心です。
②和風の趣きが上品な「三和土」
伝統的な日本家屋の土間に使われる素材で、赤土に砂利、消石灰、にがりなど3種類の材料を練り混ぜたものをたたいて固める土間づくりです。
③バリエーションが豊富な「タイル」
デザインが豊富でメンテナンスもしやすいタイルは、近年のモダンでナチュラルな住宅の玄関に人気の素材です。
フラットで目地が直線に入る均等なタイルの並べ方が定番ですが、タイルの色や形、大きさを変えるだけで大きく印象の異なる土間空間に仕上がるのも魅力です。
④シンプルで均質な表情の「コンクリート」
セメントに砂や砂利を混ぜて、約10㎝の厚みで塗り広げます。
コンクリート素材に小石を混ぜて、塗り固まる前に水で石の表面を洗い出す「洗い出し」土間で、滑りにくく表情のあるデザインに仕上げるのもおすすめです。
⑤無機質でシックな「モルタル」
タイルやコンクリート(洗い出し)よりも安価で、コンクリートによく似た素材です。
セメントに砂利ではなく砂を混ぜているので、厚みは必要ありません。
和モダンテイストの住まいと相性がよく、無機質な見た目がおしゃれです。
【関連コラム】:おしゃれな玄関にはシンプルモダンなアプローチがおすすめ|タイルやコンクリート、レンガで仕上げる外構デザイン
3.土間玄関をつくる魅力的なメリット
来客時の印象やご家族の自由度を高めるさまざまな使い道が魅力の土間玄関。
広さや土間続きの間取りによって、また違った雰囲気や使い勝手が楽しめます。
ここでは、特に人気の約2~3畳でつくれるフレキシブルでおしゃれな土間空間の魅力をご紹介しましょう。
①2~3畳でモダンな高級感が楽しめる
目安として、3~5人家族向けの2~3畳の広さの玄関は、一見するとコンパクトな印象ですが、人気のシューズクロークやファミリークローゼットといった約1~2畳の間取りを土間続きに設計することで、使い勝手のいい快適な広さを得やすくなります。
また、縦長よりも横長土間の方が広さを演出しやすく、ご家族一緒に出入りする際も便利です。
玄関アプローチと同じ素材や色の土間デザインにすることで、上品で統一感のある広がりを楽しむことができます。
②お手入れや掃除がしやすい
土間空間は、外で使うアウトドア用品や自転車を置いて、多少汚れても汚れが気にならない、また掃除もしやすいので、自転車や靴のお手入れをする場所としても最適です。
玄関すぐ手洗いにも役立つ手洗い場を設けても、水はねをあまり気にせず使えるのは嬉しいポイントです。
③室内でもあり屋外でもある機能性
内と外をつなぐ多目的スペースとして、フレキシブルに活用できるのが土間玄関の魅力です。
無駄なくコンパクトに仕上げるも良し、広いスペースを取ってお子様の遊び場やアウトドア作業をする趣味空間として活用させるのもおすすめです。
また、来客対応にも恥ずかしくない雰囲気のある土間玄関なら、ちょっとしたお喋りも玄関先で気兼ねなくできそうです。
【関連コラム】:おしゃれな玄関すぐの手洗い場【実例】|コンパクトで便利な手洗いのある間取りメリット・デメリットと対策
4.押さえておきたいデメリットとおすすめの対策アイデア
最後に、知っておくべき土間玄関をつくる上での注意ポイントをご紹介します。
対策をしっかりと検討して、本当に満足のいく土間空間に仕上げましょう。
①湿気・滑るなどの対策
外からの影響を受けやすい玄関なので、雨や雪の日に土間の床が汚れたり濡れたりして、滑りやすくなる場合があります。滑りにくいタイルや表面凹凸のある洗い出し、吸水性のある素材選びの他、必要であれば滑り止め塗装をしておくと安心です。
また、和モダンの味わいを高める、調湿効果のある珪藻土の壁を組み合わせるのもおすすめです。
②寒さ・冷えへの対策
玄関ならではの寒さ・底冷え対策にも土間玄関はおすすめです。
マンションなどの玄関で採用される塩化ビニールのフロアよりも冷たい印象になる土間の床ですが、床暖房の導入も可能で、お好みのヒーターを置いて趣きある和モダンインテリアを楽しむのもおしゃれです。
③汚れ・メンテナンスの対応
掃き掃除や水洗いで汚れを落としやすいので、土間続き掃除道具を入れる収納やミニ手洗い場があると便利です。
外からの荷物や土汚れが付いたものを置くことも多い土間玄関ですので、造り付けの靴箱やベンチなどは床から浮かせて設置することをおすすめします。
【関連コラム】:広い玄関をつくるシューズクロークのある間取り|新築にほしいおしゃれな収納スペース実例【愛知】
5.まとめ~土間のある和モダン玄関で住み心地の良さもおしゃれも手に入れる暮らし
素敵な土間の床が玄関のおしゃれ度をぐっと引き上げる魅力的な新築づくり。
住まいの顔と言える玄関は、来客時はもちろん毎日使うご家族にとっても快適でおしゃれなデザインであればあるほど、気分も高まりますよね。
和モダンの懐かしい居心地のよさと意匠性のあるモダンな味わいをぜひ、機能的で豊かな暮らしをつくる新築玄関づくりに活かしてみてくださいね。
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