近年、洗濯の家事手間や移動を考え直した共働き家族にも人気のランドリールームやサンルームが注目を集めています。
玄関のシューズクローク、キッチンのパントリーのように、必要な家事や収納がその場で完結する便利な間取りスタイルはとてもスマートです。
洗濯においては、干して・畳んで・片付けるまでの労力や時間を毎日費やさなくてはいけません。できればこの工程を短く楽にして日常の生活を少しでも豊かにしたいものです。
今回は、家事楽を設計するランドリールームやサンルームのある間取りの魅力と快適な性能やサイズを実例とともにご紹介いたします。
Contents
1.洗濯動線を快適に~ランドリールームやサンルームのある暮らし
そこに住む人が住まいのカタチに合わせるのではなく、住む人のスタイルに合わせて住まいを設計する自由な間取り設計が令和時代の家づくりの主流となります。
ランドリールームやサンルームの暮らしは、快適な洗濯動線を考えた便利で機能的なアイデアです。
まずは、それぞれの使い方や特徴をご紹介いたします。
①ランドリールームとは【実例】
ランドリールームとは、洗濯に関わる家事を行う、いわば洗濯専用のスペースです。洗濯機や洗濯乾燥機の他、物干し空間やアイロン台、さらには洗濯物や洗濯関連グッズを収納できる場所を確保した理想的な空間です。
ランドリールームには、洗面・脱衣所兼用のスタイルから、洗面・脱衣所から区別したL字や横並びなどのスタイルがあります。
いずれにしても、他の家事との兼ね合いや動線をふまえて通常のキッチン近くに配置されることが多いです。
洗濯家事を行う場所を1か所に集結させることで、バタバタとあちこち動き回ることなくスムーズな家事・支度が行えます。また、キッチンとの動線を短く設計することで、忙しい朝の準備や夕食前後のキッチン・お風呂への行き来が大幅に楽になるでしょう。
②サンルームとは【実例】
サンルームとは、3方面の壁と天井をガラスで覆った内と外をつなぐ中間スペースです。
バルコニーやテラスのように、コンクリートで基礎をかためている点は同じですが、外を楽しむ屋内空間というポイントが異なります。
サンルームでは、リビングの延長として空間を広く明るく使うことはもちろん、お子様の遊び場やお茶をするスペースとして、さまざまな用途で活用できます。
また、ガラス張りのメリットを活かして、大きな洗濯物を乾かしたり、雨の日の洗濯場所にしたりと洗濯家事のお悩みを解消できるスペースとして使うのにもおすすめです。
2.【実例】ランドリールームやサンルームのある間取り
ランドリールームやサンルームは、日常の家事動線の効率化に役立つだけではありません。
もし、外出中に庭やベランダに干していた洗濯物が突然の雨に濡れてしまった、PM2.5や黄砂、花粉の影響が気になる、ご近所との距離が近くて丸見えになってしまうといったトラブルにぶつかることなく、快適な環境で安心してご家族の洗濯物を干すことができます。
このように、家事のお困りを解決するランドリールームやサンルームの機能性を実例と合わせて解説していきます。
①洗濯動線~家事移動の負担をカット【実例】サンルーム(テラス囲い)
サンルームと言えば、外気の汚れや天気に左右されることなく安心して洗濯物が干せるという説明をしました。
3方がガラスで覆われているので、外の光をそのまま取り込みながら、強すぎる風や急な雨、汚染された空気から洗濯物を守ることができます。
また、広いサンルームであれば、洗濯物を干すスペースとしてだけではなく、ソファやテーブルを置いて家族でくつろぐセカンドリビングとして活用することができるのも魅力的です。冬場は、縁側にいるようなあたたかな日差しの恩恵を受けることができるのも嬉しいポイントです。
【テラス囲い】
サンルームととても良く似たものに「テラス囲い」があります。
バルコニーやウッドデッキをガラスで囲い、ポリカーボネートの屋根を付けるというものです。
気密性に優れたサンルームとは違い、強風や大雨、結露などに対して弱い反面、低コストで設計できる特徴があります。
②収納力~片付けの時間と手間をカット【実例】ランドリールーム
例えば、共働き世帯が夜間に洗濯物を干す場合にも、室内に快適なランドリールームがあれば安心ですよね。
近年では、ランドリールームの快適な洗濯動線に加えて、収納を連結させる間取り設計が人気です。
ランドリールームで干して、畳んだ洗濯物を同じ空間に配置した収納棚に片付けることができればなお便利ですし、入浴時にその洗濯物を使う際にも助かります。
収納力のあるファミリークローゼットとつなげることで、忙しい朝の準備も一気にスムーズになることでしょう。
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3.洗濯家事を楽にする間取りは本当に必要?
洗濯家事が楽になるとどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
双方を比較して、ぜひあなたの新しい暮らしの参考にしてみてください。
①ランドリールームやサンルームをつくる【メリット】
まずは、新築でランドリールームが支持されている理由から探っていきましょう。
a.メリット ①時短・家事楽に大きく貢献
共働き家族が増え続ける中、毎日の家事に手間ひまをかける方法が見直されています。時間的にも制限がある現代の暮らしの中で、いかに効率良く家事を片付けられるかが重要視されています。
例えば、出勤時間や帰宅時間の都合で、室内干しや夜間の洗濯を選ぶご家庭も増えているため、時間帯や天候に影響されないランドリールームはとても機能的です。また、テレワークなどで在宅時間が増えて、家事・育児・仕事の同時進行で忙しいご家族にも、無駄な労力や時間をかけないランドリールームの機能は「心の余裕づくり」や「家事シェア」にも役立つことでしょう。
b.メリット ②安心の洗濯環境が守られる
この時期特に気になる、花粉や黄砂・PM2.5の大気汚染による外気リスクから洗濯物を守るためにもランドリールームは大助かりです。
他にも、年間を通して観測されるスギやヒノキ、ブタクサ、イネによるアレルギーへの心配、近隣環境や衣類を外に干すことへの抵抗など、健康や洗濯物の安全を考えて、室内で一連の洗濯作業を済ませたいという方も増えてきています。
ランドリールームは、あらゆる洗濯に関する悩みを解消してくれるメリットの多い価値あるスペースだと言えるでしょう。
②ランドリールームやサンルームをつくる【デメリットと対策】
続いて、環境管理や費用に関するデメリットを紹介しましょう。
a.デメリット ①ランドリールームには湿気対策設備が必要
室内干しでは「乾きが悪い」「生乾きの臭いが気になる」「洗濯乾燥にコストがかかりそう」「部屋の湿度やカビの発生が心配」などの湿気問題があります。
陽の光や自然な風のない室内干しでは、換気扇+部屋干しファンで約14時間、換気扇と除湿器で約8時間かかると言われています。
湿気がこもりやすい空間であるからこそ、除湿乾燥機などの設備の導入をおすすめします。
b.デメリット ②サンルームの建築費用と固定資産税
サンルームは、3方がガラス壁で囲まれた屋根のある空間、かつ天井までの高さが1.5m以上であることが多く、固定資産税の課税対象条件に当てはまります。そのため、サンルームの床面積は固定資産税の対象となる延べ床面積に含まれます。
サンルームをつくる分の建築費用や固定資産税の金額が上がることを理解した上で、機能性や使い勝手がそれを上回るようであれば導入する価値があるでしょう。
4.ランドリールーム+サンルームの使い勝手とサイズ選び
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ランドリールームやサンルームを考える上で気になる使い勝手や適切な広さについてお話ししましょう。
① ランドリールームでの作業を考えたちょうどいい広さ【実例】
ランドリールームの適切な室内干しスペースについて考えてみましょう。
例えば、3~4人家族の洗濯物が約6~7㎏と考えた場合、目安として約2畳分のスペースがあると良いでしょう。
約2畳分の広さは、2mの物干し竿を2本設置できる設計です。他にも、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたりする作業台や洗剤などの洗濯用品、入浴時に使う洗濯物を収納する棚の確保を考えて、ゆとりあるサイズやレイアウト設計をおすすめします。
② さまざまな使い道を考えたサンルーム設計【実例】
サンルームも4~5人家族で2~3畳くらいの広さが目安とされています。
しかし、サンルームもランドリールームと同様に、洗濯物を干すだけの空間としてではなく、さまざまな用途や可能性を考えてサイズ選びをすると良いでしょう。
洗濯機からの動線や居間、ガーデンルームとしての使い方まで、ご家族の理想に合わせて最適な配置やサイズを選んでみてください。
5.まとめ~新しい家事のスタイルを考えた快適な住まいづくり
令和時代の家づくりでは、便利な家事動線や機能的な設備を導入した家事楽を叶える空間・間取り設計は、基本的なポイントとなっています。
快適な暮らしを叶えるランドリールームは、他の間取りとの兼ね合いを考えた配置がとても大切です。
また、サンルームにおいては、日当たりを考えた南東・南・南西方位の土地確保、結露などの対策も重要になります。
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