注文住宅を依頼する上で、一番楽しい作業のひとつが、自分の好みに合わせた間取りです。中でも心躍るのが「屋上」の使い方。工法によって屋上ができない場合もありますが、フラットなスペースが可能なメーカーであれば、ぜひ活用したいところです。今回は、生活がもっと楽しくなるような屋上利用法を紹介していきます。
■屋上で何ができる?
屋上というと、フラットで無機質なスペースを想像してしまいがちです。実際、屋上がある家に住んでいても「洗濯物を干すくらいしか上がらない」という方も多いのではないでしょうか。
でも、それはとても勿体ないことです。屋上にいることを、積極的に楽しめるようなレイアウトを作ることで、生活がグッと豊かなものになります。では、具体的にどんな使い方ができるのでしょうか?
例えば、バーベキュー。庭でお肉などを焼いていると、煙が直接隣家の1階を直撃するなどして、家同士の距離が近い場所ではご近所トラブルのもとにもなりがちですが、屋上であれば高低差があるため、届くニオイも多少抑えられます。
屋上に2つめのお風呂を設置する人もいます。上手く目線を避けてレイアウトすることで、晴れた日は星を見ながらのバスタイムが楽しめる、ロマンチックな空間が生まれます。
また、海やイベント会場に近い方は、特に屋上の恩恵を受けることができます。夏になると開催される花火大会の、独占ビュースポットを確保できるからです。友人たちを呼べば、喜ばれること間違いなし、です。
お子様がいる家庭であれば、プールを置けば一日中遊んでくれます。もちろん、不慮の落下には十分対策しておかなければなりませんが、それさえできていれば、屋上は子供にとって楽園のような遊び場となります。
■屋上庭園のインテリア
せっかく屋上があっても、何も設置されず、ただの雨ざらしのスペースとなっている家は非常に多いものです。屋上を活かすためには、その空間自体を愛せるよう、お気に入りのアイテムをレイアウトしてみましょう。
家を建てる際には皆さん、リビングや寝室などのインテリアには非常にこだわるのですが、屋上までこだわる人はなかなかいません。ただ、室内空間と同様に、例えばインテリアを設置したり、植物を植えたりすることで屋上は華やぎます。
植物を植えることで、ただのスペースだった屋上は、「屋上庭園」に様変わりします。
例えば、こちらの写真を見てみましょう。
フラットな屋上スペースに、ソファーとローテーブルをレイアウト。そのまわりを敷石で囲むことで、まとまりのある空間を演出しています。ともすれば無機質になりがちですが、適所にちりばめられた植物の緑が安らぎを与えてくれています。
日差しや紫外線が気になるという人は、こうしてシェードで覆うことで解消できます。リゾート感も出ますし、見た目にも「涼」を感じることができます。
先ほどの写真に使われたものとほぼ同様のインテリアですが、アイテムをひとつ増やすだけで大きく違った雰囲気に。室内ではできない大胆なレイアウトが楽しめることも、屋上庭園ならではの魅力です。
余裕があれば、屋上の一部を天井でカバーしてしまうという考え方もあります。こうすることで、雨が降った日でも屋上がデッドスペースになりません。雨で外出ができず、ストレスが溜まった子供たちも、ここでなら喜んで遊んでくれるでしょう。
晴れた日は、屋上に常設したグリルで、プチ・バーベキュー。週末の家族恒例行事として楽しめそうです。屋上スペースを通じて、家族のつながりはより深まり、お互いを尊重しあう家庭が育まれていきます。
実は、先ほどの屋上の奥には、バースペースが設置されています。子供たちが出かけた休日は、夫婦そろって太陽を浴びながらお酒をたしなむことも。自由な発想が生まれてくるからこそ、屋上庭園は面白みがあります。
■景観を活かした屋上庭園に
屋上の魅力は、大胆にインテリアなどを設置できるだけではありません。もちろん、家を建てる場所にもよりますが、景観もひとつのインテリア要素として取り込むことができるのです。
海の近くであればオーシャンビューを独り占めできる空間として、森が近ければ豊かな自然を味わえる癒しのスペースとして仕上げていくことが可能なのです。
このように、特に景観の良い場所に家を建てようとしている人には、屋上の作れるハウスメーカー・工務店選びがおススメ。せっかく家を注文するなら、屋上庭園でさらに豊かな暮らしを手に入れましょう!