■尾張旭市の土地は平均10万2146円/m2
尾張旭市の土地購入の平均価格 |
10万2146円/m2 |
坪単価:33万7674円 |
(全国平均) |
14万9978円/m2 |
坪単価:49万5796円 |
(同県(都)平均) |
15万5071円/m2 |
坪単価:51万2632円 |
最も高い地域:旭前 |
11万0566円/m2 |
坪単価:36万5509円 |
面積約21km、名古屋市の北東部と隣接する尾張旭市。ここでは、そんな尾張旭市の土地相場情報を紹介していきます。
ま ず、尾張旭市の土地購入の平均価格を見ていきましょう。これは、国土交通省に登録される「地価公示」の数値と県庁による「地価調査」の数値に基づいて、独 自に算出されているデータです。平成27年で見てみると、10万2146円/m2(坪単価:33万7674円)となっています。
平成27年 の全国平均が14万9978円/m2(坪単価:49万5796円)、愛知県内の平均が15万5071円/m2(坪単価:51万2632円)ですので、それ らと比べると若干地価は低くなっています。とは言っても、愛知県の場合、名古屋市のみが県内平均を大きく上回り、それ以外の市はすべて平均以下になってい ることは考慮に入れておくべきです。
地価をエリア別に分析すると、最も高額なのは旭前エリアで11万566円/m2(坪単価:36万 5509円)、次いで印場、尾張旭駅で、いずれも名古屋鉄道・瀬戸線の駅周辺エリアとなっています。平成27年の公示地価で最も高額だったのは、「南本 地ヶ原町2丁目126番」で13万6000円/m2(坪単価:44万9586円)でした。
宅地と商業地との地価の違いを見ると、宅地の平均価格は9万9216円/m2(坪単価:32万7986円)。商業地の平均価格は11万6800円/ m2(坪単価:38万6115円)となっています。
■豊かな緑の公園都市、尾張旭市
現在の尾張旭市周辺は、弥生時代から既に居住地となっていたというほど歴史が古く、もともとは農業を中心とした産業が営まれていたエリアでした。市制施行 によって市となったのは昭和45年。昭和以降は名古屋市や豊田市など、近郊都市のベッドタウンとして発展してきました。
市となった当時の人 口は約3万5000人程度でしたが、土地区画整理事業などによる都市基盤整備を積極的に進めた結果、昭和50年代には5万人を超え、現在では約8万人を超 えるまでに成長しました。人口構成を見ると、いわゆる団塊世代、団塊ジュニア世代が突出して多くなっているようです。
市内には名鉄瀬戸線が 走り、印場、旭前、尾張旭、三郷といった4つの駅が置かれています。特に名古屋方面へのアクセスは良く、尾張旭駅から栄町駅までは20分強。また、市内縦 横の移動手段としては路線バスのネットワークが敷かれています。また、車の便を見ると、市西部を東名高速道路が縦断しており、市域から南へ3kmの距離に 名古屋ICがあります。
市自ら「公園都市」を名乗っていることもあり、緑豊かな土地が残ることも特徴で、特に北部にある愛知県森林公園は約466ヘクタールと広大(名古屋市守山区に跨っている)。そのほかにも各所に公園や池、緑地など子供たちが遊べる自然なスポットが数多く残っています。
住 民の「健康」にも力を入れており、WHO西大西洋地域の健康都市連合のメンバーとして「健康都市プログラム」を策定。「寝たきりにさせないまち」「外に出 かけたくなるまち」「住み続けたくなるまち」などの目標のもと、ウォーキングイベントやスポーツ教室などが開催されています。
■尾張旭市の土地評価額の動向
過去10年間(2006~2015年)の平均地価データを見ると、2008年に10万2104円/m2(坪単価:33万7535円)を付けていったんピー クを迎えますが、そこから2012年までは下落傾向。2013年以降は2015年まで上昇を続け、過去10年での最高価格を付けています。2015年の地 価を対前年比で見ると、約0.96%の上昇がみられました。
この10年間での価格の振れ幅は約4300円/m2ほどで、目立った変化のあるエリアではないということができそうです。
■尾張旭市の地価ランキングは全国169位
それでは、改めて尾張旭市の地価を他の市町村と比較してみましょう。全国順位で見ると1731市町村中、169位にランクされており、愛知県内の順位は54市町村中、13位。また、対前年比の地価上昇率0.96%は全国で211位、愛知県内では20位でした。
あくまでも目安として同程度の価格帯の地域を見ると、県内では北名古屋市や春日井市、全国から探していくと、秦野市(神奈川)、吉川市(埼玉)、札幌市(北海道)、金沢市(石川)などと近い数値となっています。
■総括
尾張旭市は住宅都市としてすでに成熟している地域のため、今後、地価が急激に増減するということは考えにくいですが、周辺エリア、特に名古屋近辺での経済的な伸びがあれば、その余波によって地価が上がっていく可能性は十分にあります。
また、尾張旭市の中でも、名鉄瀬戸線が走るエリアについては「尾張旭中央地区」として、再開発も計画されています。住環境の改善は地価にも影響を及ぼす可能性が高いので、このあたりも期待したいところです。