収納を考える際は、なにも一カ所にすべてをまとめて、しまい込む必要はありません。モノによっては収納せずに、インテリアとして活用することで部屋のアクセントにすることができます。その活用法について、紹介していきます。
■まとめて収納? 分散して収納?
「見せる収納を作りたい!」と考えた時、いきなり「どれを見せようかな」ということから考えると失敗しがちです。
限られた面積の中で間取りを作らなければならないのに、見せる収納のことからスタートすると、他のものが収納しきれなくなってしまい、モノが溢れかえる家になってしまいます。
そうならないために、まずは収納すべきモノをリストアップして、それを分別していくことから始めていきましょう。
分別のポイントは2つ。ひとつは「家族で使うのか、それとも個人で使うのか」という点。もうひとつは、「毎日使うのか、たまにしか使わないのか」という点。これらを基にして分けていくと、どこに何をしまえばよいのか、だんだんとわかっていきます。
毎日使うモノ、例えば食器やバスタオルは、それを使う部屋の壁面などに分散して収納していくと使いやすくなります。一方、個人がたまに使うモノ、例えばスキー用品などは、まとめて一ヵ所に入れておくと余分なスペースを取らずに済みます。
こうした、まとめておける収納スペースは、どこかに用意しておくと収納力を増やせて非常に便利。これから間取り作りをする方は、小屋裏収納などを考えに入れておくのがおススメです。既に家を建てたという方は、物置の設置を考えると良いでしょう。
こうして普段使わない物をまとめて収納しておくことで、見せる収納を作るスペースが確保できます。
■見せる収納のコツは?
1-コレクションを飾る
趣味で集めたコレクションなどは、見える場所にないとその価値がなくなってしまいます。見せる収納として適しているのは、こうしたコレクションたち。
CDやレコードなども、ジャケット面を見せて置けば絵画代わりの立派なインテリアとなりますし、身に付けるアクセサリーなども小瓶などを揃えて収納すれば部屋のアクセントとなります。
自分の趣味を出しておくことで、来客があった際などはそれを話題に盛り上げることもできるなどのメリットもあるのですが、あまりクセが強いものを置いてしまうと部屋全体の印象がそこに引っ張られてしまう可能性があるので注意が必要です。
2-半透明収納
洋服などは本来クローゼットなどに隠して収納するモノですが「あえて見せる」という方法もあります。ただし、全部を見せてしまうと単純に雑多な部屋になってしまうので、「半透明(シースルー)」のケースなどで覆っておきましょう。
このとき便利なのが、ホームセンターなどでも販売しているクリアボックス。Tシャツなどは色ごとに分けて収納しておけば、部屋をポップに彩ってくれます。半透明のボックスは外から何が入っているのか見分けられるので、見せる収納・見せない収納に関わらず非常に便利。まとめ買いしておくのがおススメです。
3-実用品をあえて見せる
キッチン用品などの実用品も、デザインによっては見せて収納にするとオシャレ感が出ます。1ブランドのキッチン用品を揃えている場合などに適していて、統一感が出てキッチンを引き立てますし、収納スペースにも余裕が出ます。
■初心者は統一感を意識して
見せる収納を作る際は、この「統一感」が非常に重要。同じキッチン用品でもバラバラの色やデザインだと、一気に雑多な感じが出て「片付けられない家」になってしまいます。
統一感を手軽に出したい時に便利なのが、100円ショップ。棚に置いて整理できるボックスや小瓶などが置いてあって、種類も豊富。最近では洒落たデザインのものもあって、パッと見て100円とは思えないものもたくさん。
こういった収納グッズを大人買いして活用するのが、安く簡単に見せる収納を成功させるコツです。ここから始めて、慣れてきたらバラバラのデザインをミックスする上級者向けの方法にチャレンジしていきましょう。
■生活感のあるものを見せるのはNG
見せる収納でやってはいけないのが「生活感を出してしまう」こと。洋服などオシャレなものを見せるのは良いのですが、例えば掃除機を見せられて喜ぶ人はいません。こういったものはしっかり「隠して」収納しましょう。
また、見せたいアイテムが汚れているのも「見たくない収納」を作ってしまうNGパターン。ホコリが溜まってしまった見せる収納…気持ちの良いものではありませんね。せっかく見せているのですから、こまめに掃除をして清潔に保っておくようにしましょう。