和室というと、「どこか古めかしいイメージ」を持たれている方もいらっしゃるでしょう。
現在では外観でも「和モダン」などシックで落ち着いたスタイルの人気も高まっており、「子育てや家事にも活用しやすい」と若い年代の方にも和室レイアウトが見直されてきています。
和室という空間は、客間や年配の方が過ごすスペースではなくなってきているのです。
和室とリビングを上手にレイアウトすることで、ほっこりして気持ちも安らぐ素敵な空間を演出してくれます。
ここでは「センスを生かして和室をアレンジする!」「使いやすい和室の空間をつくる」方法にクローズアップしてみましょう。
お洒落な和室を目指して!ぜひあなたの家づくりにお役立てください。
- 和室を設けることにより、どのようなメリットを感じられるのか。そしてその効果はどんなモノなのかを知ることができます。
- 落ち着いた空間づくりだけではなく、和室があることで家事や育児にも活用することができます。新しい視点を家づくりに取り入れていきましょう。
Contents
お洒落な和室がもたらしてくれる効果とは
お洒落な和室を考えるためには、その空間の特徴を理解することから始まります。私たちの暮らす住宅では、大きく分けて「洋室」と「和室」の2つのスタイルに分かれます。
ここでは洋室と和室のメリット・デメリットから、空間の特徴を見ていきましょう。
洋室のメリット・デメリット
かつての住宅は各部屋に畳があり、キッチンなど一部の部分がフローリングというスタイルが一般敵でした。現在はほとんどの空間がフローリングのご家庭も多いのが現状です。
洋室の1番のメリットは、選べるインテリアのバリエーションが多く、床材も自分の好みや空間の特徴に合わせられることでしょう。
また畳よりも強さがあるためソファや家具などの重い物を乗せてもへこむこともなく、汚れたときにもサッと拭き取れるなどの「手軽さ」も選ばれている大きな要因でしょう。
ただ強さがある分、転んだときにケガをしやすくなる。畳のような温かみがないため、どうしても足下が冷えやすく、生活音が響きやすいなどのデメリットがあります。
和室のメリット・デメリット
和室は洋室よりも選べるインテリアのバリエーションが制限されるものの、居間や寝室などいろいろな使い方のできる汎用性の高さは大きなメリットでしょう。
畳の上で横になってくつろぐ、お客様を迎える部屋として活用するなど、幅広い使い方もできます。
しかし洋室のフローリングと比較すると、どうしてもメンテナンスの手間がかかります。
お掃除がフローリングより手間がかかる。年数が経つことにより畳が劣化するため、張り替えが必要となるなどは、デメリットといえるでしょう。
しかし和室のメインとなる畳は、昔から日本の住まいに適した素材として重宝されています。畳の素材となっている「い草」は、私たちの生活環境を整えてくれる「5つの効果」があるのです。
畳の部屋で感じるい草の香りに、心癒やされた経験をした方もきっとたくさんいるでしょう。
畳の原料となるい草は、心を落ち着かせてくれるなどの「リラックス効果」があります。これは実際に科学的にも、証明されているのです。
日本は春夏秋冬いろいろな移ろいが楽しめる。世界でも珍しい国です。そのため四季折々、住宅を取り巻く環境が大きく変化する中で環境面を整えることは、とても難しいのです
畳の原料となるい草は「調湿効果」があり、室内環境を整える力を持っています。高温多湿な夏や低温低湿の冬を過ごす日本の気候にも対応してくれ、住まいの環境を整えてくれる効果が期待できます。
また畳は四季を通じて、優れた断熱効果を発揮してくれます。夏場はサラリと快適に、冬はほのかに温かい!そんな空間を創造してくれます。
アレルギーを発症する原因として、ホルムアルデヒドなどがあげられます。実際このコラムを読まれている方やそのご家族の中に、「アレルギー」を持った方がいらっしゃるかもしれません。
い草には、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドや二酸化窒素を吸着してくれる効果があります。畳の空間を設けることで、自然に空気を浄化してくれるのです。
熊本県畳工業組合様ホームページより引用
上のデータでも分かるように、い草や和紙など和室空間に取り入れることで、住宅内の環境を整えてくれる効果が期待できます。
畳を触っても分かるように、さらっとしたさわり心地に加え、適度な弾力性があります。そのため転んでもケガをしにくく、小さなお子様のいるご家庭や年配の方が暮らす住まいでは「安全性」を高める効果が期待できます。
また日常生活でも硬いフローリングよりも足や腰、膝などへの負担を軽減してくれます。
北九州市立大学の森田洋教授は、学習塾で畳を敷いた教室とフローリングの教室での勉強効率(「畳を用いた学習環境が自児童・生徒の学習面と情意面に及ぼす影響」)について研究を行いました。
実際に「260人の子供たちに簡単な算数の問題を30分間どれだけ解けるかを挑戦」してもらうという検証です。
その結果では、畳を敷いた教室で問題を解いた子どもたちの回答数は「平均145.7問(正解率90.4%)」合ったにもかかわらず、フローリングの教室での回答数は「平均129.0問(88.5%)」となりました。
数値上でも差が表れましたが、回答後アンケートを行ったところ畳の部屋の子供たちの方が「疲れなかった」「あまり疲れなかった」と答える子どもたちが多かったというのです。
畳の原料であるいぐさの香りには、バニリンとフィトンチッドが含まれています。その香りには子供をリラックスさせる効果があり、集中力をアップさせる効果も期待できます。
いぐさには癒し効果と記憶力アップ効果、空気浄化効果があると昔から言われています。畳というちょっとした空間を住まいに設けることで、子どもたちの健やかな成長を促してくれるのです。
【関連コラム】:リビングに和モダンで便利な畳コーナーをレイアウト|おしゃれな和室のある贅沢なLDK間取り
お洒落な和室づくりのおすすめアイデアを紹介
せっかく和室をつくるのなら、「こんな和室素敵だね」と思ってもらえるような空間にしたいものです。そのためには、いろいろなアイデアを取り入れることが大切です。
ここではぜひ和室に取り入れてみたい!アイデアと気をつけたいポイントを見ていきましょう。
和室だからという固定観念を持たないアイデアを
「和室=古風」と受け取られがちですが、そうではありません。実は和室のお部屋に洋風の家具を置いても、しっくりくるのです。
和と洋の融合。それが今人気の高い、和モダンです。
例えばブラウン調の木製の家具を和室にチョイスすれば、シックな雰囲気をプラスしてくれます。
反対にナチュラル色であれば明るさをプラスしてくれます。
そして、和室に置く家具を選ぶときには、家具の高さも注意しておきましょう。
洋室とは違い畳に直接腰掛けるスタイルのため、高さのある家具では圧迫感を感じてしまいます。また低い家具は、壁やいろいろな部分に使う和のテイストを邪魔することもなくなります。
和室の家具は、シンプルなものを選ぼう
和室で使われる素材には、和紙や漆喰などシンプルなものも多いのです。そのため家具のデザインが凝っていたり、配色が奇抜の場合、そちらにばかり目が行き「和の良さを半減」させてしまいます。
和の素材の良さは、温かみのある空間を創造してくれることです。その良さを引き立てるインテリアを選びましょう。
例えば吊り収納を上手に活かし、下から庭が見えるとさらに癒やしの空間として大活躍してくれます。
畳の形や色にもこだわってみよう
出典:DAIKEN
昔からある畳は長方形が一般的でしたが、今はさまざまな形や色合いを楽しむことも可能です。
フチがないタイプの畳もあり、色違いで互い違いに配置する。畳の素材感を変化させるなどの工夫で「よりお洒落な和室」にすることができます。
和室の空間をよりお洒落にするためには、全体の雰囲気はもちろんですが「どのようなパーツをセレクトするのか」がとても大切です。
和室空間をよりお洒落につくるためには、
○ 畳の種類や大きさ
○ 照明
○ 障子や襖(ふすま)、カーテンなど。
○ 床の間の有無
○ 窓の位置や形
○ 造作材
など、上のようないくつかのパーツに分け考えていくとスムーズです。
【関連コラム】:スタイリッシュなリビングの畳小上がり事例集【愛知】|間取りのポイント
まとめ:お洒落な和室にするためには「トータルバランス」が重要
今までは「和室」という空間を特別につくるスタイルが主流でした。ですが近年では、和室をリビングに隣接させ、より使いやすい空間にするご家庭も多いのです。
襖や障子の開閉によって大空間と個室を使い分けるプランや、和室を小上がりにするプランなど、さまざまです。
特にLDKに隣接するスタイルの場合、和室だけではなく「LDKと共通性を持たせながらデザインすること」が重要になります。LDK+和室を一つの空間として考え、トータルバランスにも注意しながら「お洒落で使いやすい和室」を目指しましょう。
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