新築時やその後の住まいの印象に大きく影響する外壁選び。
長く愛せるマイホームをつくるためには、外壁のデザインや色選びに加えて、外壁塗装の種類や特徴、耐用年数を理解した上で納得の外壁材を見極めたいですよね。
今回は、新築時の外壁にどのような種類の塗料が使われているのか、塗料の素材によって塗り替えのタイミングがどれくらい変わるのか、また新築から10~20年後に必要な外壁塗装についてもご紹介していきます。
- 新築するなら外壁塗装の種類やその特徴、耐用年数をよく知ってから選んでみましょう
- 外壁塗装の耐久性や真似してみたいおしゃれな実例をご紹介しています
- 愛知の外壁塗装助成金や坪数ごとの費用相場を知ることができます
Contents
1.外観のいい新築を建てるなら外壁塗装を厳選する
近年、大半の新築戸建てに使われている外壁材にサイディングやモルタルがあります。
サイディングやモルタル自体には、防水性がほとんどなく、主成分であるセメントは水を吸収しやすく、また乾燥によるひび割れも起きやすい素材です。
そのため、適切な塗装を施して、紫外線による刺激や雨風による劣化から、外壁の寿命と外観デザインを守る必要があるのです。
塗料の耐用年数は、主に塗料の種類によって変わってきます。
下記に紹介する「シリコン系」や「フッ素系」の紫外線や雨風に強い耐候性のある素材ほど、耐用年数が長く、その分価格も高くなる傾向があります。
それでは見ていきましょう。
①アクリル系塗料の外壁塗装
比較的安価な建売住宅のサイディング塗装に使われることが多い塗料です。
現在では需要が減ってきているアクリル樹脂を主成分とする透湿性のある塗料で、安価でありながらカラーバリエーションや種類が豊富な一方で、他の塗料に比べて劣化が早いデメリットにも注意が必要です。
塗装費用約1,200~1,800円/㎡、耐用年数約5年が目安となっています。
②ウレタン系塗料の外壁塗装
アクリル系よりも高価なウレタン系も同様にサイディング塗装に使わることの多い塗料です。
ウレタン樹脂を主成分とする塗料で、密着性や弾性に優れています。
塗装費用約1,800~2,500円/㎡、耐用年数約8年が目安となっています。
③シリコン系塗料の外壁塗装
アクリルシリコン樹脂を主成分とする塗料で、価格のわりに十分な性能が得られることから、近年の新築外壁塗装に最も多く採用されています。
塗装費用約2,500~3,500円/㎡、耐用年数約10年が目安となっています。
④フッ素系塗料の外壁塗装
フッ素樹脂を主成分とする塗料で、耐熱性・耐寒性に優れ、あらゆる気候にも対応するグレード・価格の高さから一般住宅への普及は遅れているようです。
塗装費用約3,500~4,800円/㎡、耐用年数約15~20年が目安となっています。
この他にも、リーズナブルで高性能な新技術「ラジカル」や断熱・遮熱性、意匠性の高い「セラミック」、「光触媒」、「ナノテク」、「無機」塗料などがあります。
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2.おしゃれな外壁塗装デザインの新築外観【実例】
①コントラストが美しいモダン外壁
複雑な形状の外壁やモルタル・コンクリートの外壁とも相性のいいウレタン塗料なら、美しい光沢のある外観に仕上がります。
②デザインが映えるヨーロピアン外壁
耐久性や耐水性、費用におけるバランスがいいシリコン塗料で、理想の外観づくりにこだわるのもいいでしょう。
耐湿性に優れているため、汚れや結露が発生しづらいのも魅力的です。
③シンプルでも意匠的な和モダン外壁
塗膜劣化のチョーキング現象の発生を抑える効果の高いラジカル塗料で和モダンの意匠性も発揮した住まいも魅力的です。
外壁の劣化や変色を防いで、長く新築のような素敵な外観を維持させます。
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3.坪数で見る外壁塗装の費用相場
外壁塗装の予算を決めるには、建物の塗装面積を把握しておくことが大切です。
住まいの形状や窓のように塗装しない面積の割合によっても費用は異なりますが、ここでは大まかな外壁塗装の相場をご覧いただきます。
①30~40坪の塗装費用相場
延べ床面積約100~135㎡の30~40坪の家の塗装面積は約100~230㎡で、塗装費用の相場は約60~130万円となります。
②50~60坪の塗装費用相場
延べ床面積約165~200㎡の50~60坪の家の塗装面積は約200~330㎡で、塗装費用の相場は約100~200万円となります。
③70~80坪以上の塗装費用相場
延べ床面積約250~285㎡以上の70~80坪以上の家の塗装面積は約250~380㎡以上で、塗装費用の相場は約140~270万円以上となります。
外壁塗装の費用には、上記で紹介した塗装工事の相場価格に加え、足場や飛散防止ネット、廃棄物処理などにかかる費用が必要になります。業者によって、その内訳も異なるため見積書の内容をよく確認しておくとよいでしょう。
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4.愛知県の外壁塗装助成金事情
最後に、愛知県の外壁塗装助成金事情についてご紹介しておきましょう。
外壁や屋根の塗装工事に対して支給される助成金・補助金は、全国の1/3程度の市区町村で設置している制度です。「住宅リフォーム助成事業」「住宅省エネルギー改修工事等補助事業」「中古建物リフォーム費補助事業」などの名目があり、市区町村によって条件や審査、助成率も異なります。
①外壁塗装工事の助成金支給のある市町村
愛知県で外壁塗装に助成金制度のある市区町村は「豊川市」「犬山市」「新城市」「扶桑町」「東栄町」「豊根村」の6自治体となっています。
以下で紹介する条件を満たして申請・審査を通過すれば、最大で20万円の支給を受けることができるシステムです。
愛知県において、この6つの自治体以外は、外壁塗装それ自体を対象とした助成制度はないので、注意が必要です。
・豊川市 「住宅リフォーム工事費補助事業」 : 工事費用の20%(上限20万円)
・犬山市 「犬山市住宅リフォーム補助金」 : 工事費用の20%(上限10~30万円)+最大20万円
・新城市 「耐震改修時省エネ住宅改修支援事業補助」 : 工事費用の50%(上限20万)
・扶桑町 「扶桑町環境にやさしい住宅改善促進事業補助金」 : 工事費用の10~20%(上限10~20万円)
・東栄町 「住宅リフォーム補助事業」 : 工事費用の20%(上限10万円)
・豊根村 「新築リフォーム補助金」 : 工事費用の3分の1(上限25万円)+最大15万円
(令和3年5月現在)
②助成金を受ける条件
助成金制度を受けるためには、以下のような前提条件があります。
また、助成金は各自治体の予算範囲内での支給になるため、できるだけ早めの申請や事前に残りの確認をしておくことをおすすめします。
・利用申請は、受付期間内かつ着工前に行う必要がある
・税金の滞納や過去に支払ていない期間がないこと(過去の未払い分清算後に利用可)
・自治体により定められた業者で外壁塗装を行うこと
・助成を受ける回数が制限内であり、必要書類が揃っていること
・「遮熱・断熱塗装」が対象になる場合がある*
*愛知県の場合は、新城市で「遮熱・断熱塗装」が条件になるケースがあり、また扶桑町の「扶桑町環境にやさしい住宅改善促進事業補助金」のように、通常の助成金よりも助成率や上限額が上がるケースもあります。
③助成金申請の流れ
a. まずは、自治体により定められた業者に工事見積書の作成を依頼しましょう。塗料の性能を示す書類の提出が必要な場合もあるので確認しておきましょう。
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b. 各自治体のHPから申請書類をダウンロードして、添付資料の準備や記入を進めていきます。
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c. ほとんどの場合、先着順で申請の審査が行われます。審査結果の連絡は2~3週間後と考えておくとよいでしょう。
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d. いよいよ外壁塗装に着工します。工事の経過や完成後の記録・写真が求めれれる場合もあります。
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e. 工事完了後に、実績報告書と請求書を作成して提出します。
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5.まとめ~新築するなら外壁塗装選びにもこだわって長く愛せる家づくりを
今回は、意外と知られていない外壁塗装の種類やその特徴、価格、耐用年数について解説してきました。
新築時はもちろん、できるだけ長く美しさを維持できる外壁塗装を選ぶことで、こだわりの外壁デザインも住まいの耐久性も見違えるようによくなります。
また、将来の塗り直しに備えて、愛知県の外壁塗装の助成金に関する情報と注意事項もご紹介してきましたので、ぜひ将来を見据えた家づくりの参考にしてみてくださいね。
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