せっかく新築一戸建てを建てるなら、間取りや外観にはこだわりたいですよね。
家事動線がよくて構造面でも優れた間取り、おしゃれな見た目でメンテナンス性のよい外壁など、検討すべきポイント多いことは楽しくも悩ましいことですよね。
そこで今回は、外観の印象だけではなく建物の構造や内装、間取りにも影響する「屋根」の形や素材の種類、デザイン実例をご紹介します。
ぜひ、屋根本来の目的とご家族が希望するスタイルに合った屋根の特徴を見つけてみてください。
- 新築一戸建てを建てるなら屋根選びが大切です
- 代表的な屋根の種類を見てみましょう
- 特徴的な屋根もあります
- 耐久性やメンテナンス性に優れた素材を選びましょう
- 住まいの構造や内装づくりに役立つ屋根の実例を紹介しましょう
Contents
1.戸建て住宅を新築するなら屋根選びは重要
屋根には本来、雨風や日差しから大切な住まいを守るという役割があります。
近年では、昔ながらの日本の瓦屋根やモダンで意匠的な片流れ屋根など、新築を見渡すだけで楽しくなるような屋根のデザインが数多く存在します。
家づくりにおいて、屋根の形や素材選びは、住まいの雨風に対する耐性や熱伝達に影響する大切な部分です。万が一、屋根に不具合が生じれば住宅の内部にまで大きな損害を与えてしまいかねない重要な場所なのです。
そこで、まずは戸建て住宅におすすめの屋根の種類をそれぞれの特徴を踏まえながら見ていきましょう。
【関連コラム】:ワンランク上のシンプル和モダンな外観づくり~白・黒・グレーで変わる注文住宅のスタイル
2.新築戸建てにおすすめの屋根の種類
新築注文住宅の設計プランで、ついつい後回しになってしまいがちな屋根の素材・デザイン選び。
住まいのテイストや外壁のデザインに合わせて最後に検討するのも1つの手ですが、外観のインパクトや屋根裏を利用した間取りづくりはもちろん、雨風・日差しに強く、将来のメンテナンスにも優れた機能的な屋根について、早い段階から知っておくことで予算計画における安心にもつながります。
それではまず、おすすめの屋根の種類とその特徴を見ていきましょう。
①三角屋根で有名な「切妻屋根」
「三角屋根」で知られるシンプルな形状の切妻屋根です。
日本でも馴染み深い山型スタイルで、和洋さまざまな外観テイストに合うデザインです。シンプルでありながら、勾配や軒の長さに変化をつけることでガラリと印象の異なる外観になります。
長方形2面で構成される切妻屋根は、次に紹介する「寄棟屋根」と比べて、軒のない側面への雨風・日差しによる影響に配慮する必要があります。
一方で、建築・メンテナンス費用は抑えやすい傾向にあります。
②外壁の劣化を抑制する寄棟屋根
寄棟屋根は、屋根のてっぺんから四方に面が分かれたスタイルです。
2つの傾斜面でつくられた切妻屋根と比べて、4つの傾斜面を寄せてつくる形なので雨風・日差しから住まいを守りやすいメリットがあります。
一方で、切妻屋根よりも継ぎ目が多くなる分、建築・メンテナンス費用が高くなる場合もあります。また、4面中2面が小さな三角形となるため、屋根面に大きな太陽光発電パネルの設置をお考えの場合には不向きかもしれません。
【事例詳細】懐かしく、新しい。望郷の街並を イメージした和モダンの家。
③ピラミッド型の方形屋根
方形(ほうぎょう)屋根は、寄棟屋根とよく似たスタイル・特徴をしています。
屋根のてっぺん1点を中心に三角形の4つの傾斜面を寄せたデザインで、ほぼ正方形の建物に採用されることが多く、雨風・日差しからバランスよく外壁を守りやすくなります。
寄棟屋根と同様に、1つの傾斜面の面積が小さいので、太陽光発電パネルの設置には制限が出やすくなります。
【事例詳細】収納たっぷりの機能性、展示場仕様の開放的な住まい
④ダイナミックな片流れ屋根
近年の平屋人気に合わせて注目度が高まる片流れ屋根は、切妻屋根の片面だけを残したようなスタイルです。左右・前後の片方に傾斜した形状で、シンプルでも意匠的な印象の外観がつくりやすくなります。
スッキリとしたデザインで、建築・メンテナンス費用が抑えやすくなる一方、屋根の面積や傾斜、軒の長さによっては、雨どいに雨水が一気に流れ込むことによるリスクがあるので、雨漏りや劣化が起こりやすそうな場所への事前対策や定期点検が大切です。
⑤特徴的なその他の屋根も魅力的
「はかま腰屋根」
切妻屋根の端の部分に寄棟屋根を短く設けたような形状が袴をはいた姿に似ていることから「はかま腰屋根」と呼ばれています。他にも「半切妻」や「隅切り」、「ドイツ屋根」と言われることもあります。道路斜線制限に合わせて屋根の長さを後退させたり、住居空間の確保を優先したりする場合に有効なスタイルです。屋根の大きさや素材によっては、継ぎ目の傷みや雨漏りリスクへの対策が必要になる場合もあります。
「越屋根」
屋根の上にさらに小さな屋根付き部屋を設けた形状です。採光や通風のためにこのような小部屋をつくることがありますが、その分建築・メンテナンス費用が必要になります。
「入母屋屋根」
社寺建築や昔ながらの大きな日本家屋によくある形状で、寄棟屋根と切妻屋根が複雑に結合したスタイルです。重厚な高級感と優れた換気性能や耐風性などのメリットがある一方、建築・メンテナンス費用が高く、屋根が重い、雨漏りリスクの高さがデメリットです。
「招き屋根」
片流れ屋根を段違いにつなげた形状で、ロフト・小屋裏収納を活用しやすいスタイルです。屋根と外壁を接合した部分への雨漏り・劣化が起きないよう施工対策が必要になります。
「陸屋根」
勾配のないフラットな屋根で、近年人気のモダンスタイルな住まいに多く採用されています。屋上バルコニーをつくったり、太陽光発電を設置したり、建築スペースの有効化にもつながります。一方、屋根と天井の間に空間がないため、夏場の日差しによる温度上昇やフラットな構造による雨漏りリスクへの対策が必要になります。
【事例詳細】 こだわりのコーディネートですっきりとまとまりのある空間に
3.それぞれの魅力が人気~屋根素材の種類
屋根に使われる素材には、大きく分けて金属系・スレート系・瓦系(粘土やセメント素材)があります。これら3つの耐久性やメンテナンス性、重さ、価格など、それぞれの特徴を見ていきましょう。
①金属系~おしゃれなガルバリウム鋼板
比較的安価なトタンから近年需要の高まるガルバリウム鋼板などが金属系屋根の代表です。
耐久性の高いガルバリウム鋼板においては、デザインの豊富さはもとより軽量であることから耐震性のメリットにおいても支持されています。
傷や凹みからの錆、塩害に防ぐためのメンテナンスが必要ですが、石の粒でコーティングした素材など、塗り替えや防音・断熱対策を軽減できる新素材も増えてきています。
②スレート系~低コストが魅力
天然の粘板岩やセメントに繊維状の素材を混ぜたものを板状にスライスしたスレートは、色やデザインが豊富で、薄くて軽いため、比較的安価でありながら地震の揺れを軽減するメリットも備えています。
一方で、スレート自体の強度や耐久性、防水性は低く約10~15年で塗装メンテナンスが必要になる傾向にあります。
③瓦系~粘土瓦やセメント瓦で重厚感を演出
粘土瓦の素材は、日本瓦も西洋瓦も同じ粘土で、ほぼメンテナンスいらずの耐久性に優れ、塗装の必要もありません。自然の素材感や釉薬によるツヤも味わい深く高級感のある仕上がりが魅力です。
しかし、重量があるため耐震性・強度の高い建物である必要があります。
粘土以外にもセメントを主成分にしたセメント瓦があり、日本瓦とよく似た重厚感が出せますが、粘土瓦より安く、強度は下がります。
【関連コラム】:新築の外構デザインで暮らし方が変わる!憧れのデザインを実現させる3つのスタイル
4.【実例】機能性もデザイン性も備えた人気の新築屋根を紹介
①自然災害にも強い屋根素材と形の組み合わせ
軽量で地震にも強いガルバリウム鋼板の屋根×シンプルな形状の建物でメンテナンスにも優れたデザイン。
②暑さに強い構造で小屋裏収納づくりにも役立つ
大きな勾配のある屋根をつくることで、屋根からの熱が生活空間に伝わりにくくなります。
換気口を設けて過ごしやすい時期は、快適に活用できる小屋裏収納が便利な施工実例です。
【事例詳細】青空眺められる吹抜けで、よりオシャレにより開放的に
③大きな勾配屋根は開放的でモダンな内装づくりにいい
外観にもいい大きな勾配屋根は、開放的な内装づくりにも活かせます。
おしゃれに屋根の形をうつした贅沢な吹き抜け天井のある内装もおすすめです。
【関連コラム】:新築時の吹き抜け窓の選び方|窓を活かしておしゃれな内外観の注文住宅をつくるポイント
5.まとめ~屋根の種類を知って形や素材を活かした快適な住まいづくり
新築注文住宅を建てるなら、屋根の形×素材の組み合わせにこだわって機能性にもデザイン性にも優れた住まいを完成させましょう。
また、建築費用だけではなく、形や素材の特徴をよく知った上で、メンテナンス性の高いシンプルな造り+耐久性や強度のある種類を選ぶといった総合的な計画をおすすめします。
ぜひ、おしゃれで丈夫な屋根選びで、外観・内装にもいい満足な住まいづくりを楽しんでくださいね。
愛知県で、ご家族の暮らしにマッチするおしゃれで快適な新築を建てるなら、私たちアクティエにお気軽にご相談ください。
自由な発想と便利な機能を活かして、お客様ご家族が納得・満足のいく彩りある住まいをデザインしております。
愛知県内の大府・長久手・岡崎には、デザイナー渾身の自社モデルハウスもご用意しています。
住まいづくりの第一歩として、ぜひお気軽にご活用ください。