「耐震等級2で十分？」耐震等級3と迷う方へ選び方を解説│さらに耐震性を高める方法も紹介

「耐震等級3にしようか迷うな。耐震等級2でも十分かな？」とお考えの方へ。

耐震等級のなかでも3が最高ランクであることはご存じの方も多いと思いますが、2でも十分ではないかと迷ってしまいますよね。

今回は、耐震等級2・3がどのくらい地震に強いのか、それぞれの違いなどを詳しく解説します。

耐震等級2・3のどちらを選ぶかで迷っている方は、参考にしてください。

• 耐震等級の基本知識を押さえておきましょう。
• 耐震等級2・耐震等級3について詳しく解説します。
• 耐震性の高い家を目指す方法を紹介します。

 

耐震等級とは？

耐震等級とは、建物の耐震性を表す指標のことです。

耐震等級は1～3まであり、ランクが上がるほど住宅の倒壊・崩壊を防ぎやすくなります。

地震の多い日本では、住宅選びの際に耐震等級を確認することが欠かせません。

参考：国土交通省｜耐震性能を等級で確認して、安心の住まいづくり

耐震等級2はどのくらいの強さ？

耐震等級2が具体的にどのくらい地震に強いのか、わからない方も多いと思います。

ここでは、耐震等級2の地震の強さについて解説します。

耐震等級1の1.25倍の強さ

耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性です。

 

・耐震等級1：建築基準法で定められた耐震基準程度の耐震性

・耐震等級2：耐震等級1で耐えられる1.25倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性

 

耐震等級1の性能は、以下のとおりです。

 

・数十年に1回程度の地震（震度5程度）で、大規模な工事を必要とする損傷はしない

・数百年に1回程度の地震（震度6強～7程度）で、損傷は受けても倒壊はしない

 

耐震等級2は、上記の1.25倍の地震に耐えられる耐震性を有しています。

参考：国土交通省｜新築住宅の住宅性能表示制度ガイド　P7

災害時の避難所などに指定されるほどの強さ

耐震等級2は、学校・病院など災害時の避難所となる建物と同じ強度の耐震基準です。

避難所となる公共施設は高い耐震性が求められるため、このことからも十分な耐震性があるとわかります。

地震の被害は地盤・立地条件などにも左右されるため、耐震等級2だからといって必ず安全とは限りませんが、一般的な住宅としては高い耐震性です。

耐震等級3ではダメなの？

耐震等級3は、家の耐震性として最高ランクです。

消防署・警察署などの防災拠点となる建物と同じ強度であり、耐震等級2以上に大規模の地震に耐えられます。

 

しかし、すべての家において耐震等級3が最適とは限りません。

ここでは、耐震等級3のデメリットを解説します。

建築費用が高くなる

耐震等級3の家は構造を強化するために使用する材料が増えるため、資材費・施工費などが高くなります。

また、設計の自由度が下がることで特殊な構造計算が必要となり、設計費用も増加します。

 

このように、耐震等級3にするとコストが増加する点がデメリットです。

耐震等級3の家を建てると予算的にきびしい場合は、耐震等級2を選ぶのが現実的な選択となります。

間取りが限定されることがある

耐震等級3の家は、建物の強度を確保するために耐力壁の配置が増えます。

耐力壁とは、地震・台風などの揺れに耐えるための壁です。

この耐力壁が多くなるほど、間取りが限定される可能性があります。

 

家族のライフスタイルに合わせた間取りを優先したい方は、ハウスメーカーと間取りについてよく話し合ったうえで耐震等級を決めましょう。

地震への不安がある場合は「耐震等級3」がおすすめ

耐震等級3にもデメリットはあるものの、耐震性が向上するのは魅力的です。

ここでは、耐震等級3の家を建てるメリットを解説します。

耐震等級の中で最高強度

耐震等級3は、家の耐震性として最高強度です。

耐震等級1の1.5倍の強度をもち、震度6強～7の揺れにも耐えられる設計になっています。

災害時にご家族の命・財産を守るためには、耐震性の高い家を選ぶことが大切です。

地震の影響を最小限にしたい方は、耐震等級3の家を検討してください。

熊本地震で倒壊を防いだ実績がある

耐震等級3の住宅は、2016年に発生した熊本地震で倒壊を防いだ実績があります。

震源地に近い益城町中心部の被害を調査した結果、耐震等級3の木造住宅は大きな損傷が見られず、大部分が無被害でした。

出典：国土交通省｜耐震性能を等級で確認して、安心の住まいづくり

建築基準法レベル（耐震等級1）の木造住宅と比べて、明らかに被害を抑えられています。

熊本地震の調査結果を見ても、高い耐震性を求める方にとっては耐震等級3を選ぶ価値があるといえます。

地震保険・住宅ローン金利の優遇も

耐震等級3の住宅は安全性だけでなく、経済的なメリットもあります。

地震保険の保険料は、耐震性に応じて割引される仕組みです。

具体的には、耐震等級3の住宅は「保険料の最大50％割引」を受けられる可能性があり、長く住むほど保険料の負担が軽減されます。

上記の制度を活用すると、耐震等級3の建築費用の負担を抑えられます。

参考：財務省｜地震保険制度の概要

 

さらに耐震性の高い家を目指す方法

耐震等級3の家は十分に高い強度ですが、より地震に強い家を建てるには、構造・建材などにも工夫が必要です。

地震に強い家を建てることで揺れに対する耐性を高め、地震後の修繕負担を減らせます。

ここでは、より耐震性の高い家を目指すための方法を解説します。

建物の構造にこだわる

耐震性を高めるには耐力壁を適切に配置し、建物全体で力を分散させることが重要です。

また、平屋のように建物の高さが低いと地震に強くなります。

建物の高さが高いほど重心の位置が上がり、地震による揺れの影響は大きくなります。

耐震性を高めたい方は、設計段階で地震に強い構造を意識しましょう。

 

actie（アクティエ）では、6面全体で地震などの外力を受け止める「モノコック構造」を採用しています。

＞耐久性・耐火性に優れたactieの木造住宅

地震エネルギーをバランスよく受け止め、地震などの災害に極めて強い木造住宅を実現しました。

「20年先、30年先でも地震に強い価値ある家」を建てたい方は、actieにご相談ください。

＞耐震等級3を標準としているactieに相談する

LVLなど建材にこだわる

LVL（単板積層材）とは、単板の繊維方向をそろえて重ね、接着して製作した木質建材です。

一般的な無垢製材に比べて1.5倍程度の強度を誇り、その優れた強度が高く評価され、木造ビルの建築にも使用されています。

actie（アクティエ）では、構造躯体（建築物の構造を支える骨組みの部分）にLVLを採用しています。

＞長期にわたって反り・狂いのない actieのLVLの家

LVLは木材の品質が安定しているため、安定した強度の家を建てられます。

【関連コラム】：【LVL：単板積層材】を戸建の木材に利用│7つのメリット・3つのデメリットを解説

制震、免震といった設備にこだわる

地震から家を守るためには、耐震について考えるだけでなく「制震」「免震」なども考慮する必要があります。

地震対策の種類	概要	特徴
耐震	建物の強度を高め、揺れに耐えて倒壊を防ぐ	制震・免震と比べて低コスト
制震	地震のエネルギーを吸収する装置を建物に備えることで、建物の揺れを軽減する	耐震より効果が高い
免震	建物と基礎との間に免震装置を設置し、地震による揺れを伝わりにくくする	安全性の高い地震対策だが、その分コストが高い

 

耐震構造はすべての建物で義務化されていますが、制震・免震は義務ではありません。

耐震性の高い家を建てたい方は、制震・免震を検討してください。

 

actie（アクティエ）では地震対策として「制震ダンパー」を採用しています。

制震ダンパーとは、地震の揺れを吸収して建物の損傷を抑える装置です。

＞制震ダンパーを採用した地震に強いactieの家

アクティエが採用している制震ダンパーは、揺れに応じて地震エネルギーを熱に変えて放出する特殊なゴムを内蔵しています。

「倒れない家」だけでなく「壊れない家」を実現するために、制震・免震といった設備にこだわりましょう。

ハウスメーカー選びにこだわる

ハウスメーカーによって耐震技術・工法などが異なるため、こだわって選びましょう。

耐震等級3の建築実績が豊富なハウスメーカーを選ぶと安心です。

また、地震保証が充実しているハウスメーカーを選ぶと、地震によって家が全壊した際に経済的負担を軽減できる場合があります。

モデルハウスの見学・担当者との相談を通じて、耐震性を重視した施工を行っているか確認しましょう。

＞耐震等級3を標準としているactieに相談する

【関連コラム】：理想の間取りを実現した注文住宅実例【愛知辺】｜ハウスメーカー選びのポイント

劣化対策やメンテナンス性にこだわる

劣化対策・メンテナンスを怠ると、シロアリ被害・雨漏りなどが発生しやすくなります。

上記の被害が発生すると、耐震性が低下する場合があります。

耐震性の高い家を建てるためにも、以下の劣化対策・メンテナンスを検討しましょう。

 

・耐震診断を受ける

・防水処理をする

・木造住宅の場合はシロアリ対策をする

・基礎部分・接合部の点検を定期的に実施する

 

劣化対策・メンテナンスをすることで、耐震性の低下を防いで地震に備えられます。

【関連コラム】：地震に強い家の特徴・構造、建てる際のポイントを解説

まとめ│耐震等級は3の取得がおすすめ

耐震等級2は災害時の避難所などに指定されるほど地震に強いですが、大地震への備えを強化したい方は耐震等級3がおすすめです。

耐震等級3の地震に対する強さは、熊本地震による被害を防いでいることから明らかといえます。

ご自身やご家族の命・財産を守りたい方は、耐震等級3の取得を検討してください。

 

actie（アクティエ）はお客様ご家族に安心して暮らしていただくために、建物の基本性能について一切の妥協をいたしません。

 

【actieが建てる家の特徴】

・しっかりとした基礎と床構造

・長期優良住宅＆耐震等級3の安心仕様

・無垢材の弱点を克服した強度の高い木材LVL

・災害に強く木のぬくもりも楽しめる在来軸組工法

 

actieの家は標準仕様で長期優良住宅の認定基準を満たしており、耐震等級は3を標準としています。

耐震性の高い家をご希望の方は、actieにお気軽にご相談ください。

＞耐震等級3を標準としているactieに相談する