吹き抜けとリビング階段を組み合わせた間取りは、開放感とデザイン性を兼ね備えた住まいを求める方に人気です。
また家族の動線やコミュニケーションを大切にしながらも、モダンでおしゃれな空間を実現できる点が大きな魅力があります。
今回は、吹き抜けとリビング階段の特徴やメリット・デメリットを整理しながら、おしゃれな間取りアイデアや後悔しないためのポイントを紹介します。
機能性とデザイン性を両立させた住まいづくりのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
- 吹き抜けとリビング階段の特徴と魅力、住まい全体に与える効果がわかります。
- 設計を検討する際に知っておきたい、吹き抜け×リビング階段のメリット・デメリットを詳しく解説します。
- 吹き抜け×リビング階段を活かしたデザインのポイントや間取りアイデアをご紹介します。
Contents
施工事例
吹き抜けとは
吹き抜けとは、1階から2階まで天井が開放された空間のことです。
2階の床の一部をなくすことで、天井の高い開放的な空間が生まれます。
まるで空に向かって伸びていくような広がりと、たっぷりと差し込む自然光で、毎日の暮らしが明るく快適になります。
リビング階段とは
リビング階段は、リビングやダイニングに隣接して設置される階段のことです。
従来の玄関ホールに設置される階段と違い、家族が集まるリビングから2階へとつながります。
家族の様子が自然と目に入り、「ただいま」の声も届きやすいのが特徴です。
吹き抜け×リビング階段なら?メリットは何?
吹き抜けとリビング階段を組み合わせることで、住まいのデザイン性や機能性が格段に向上します。
吹き抜け×リビング階段の組み合わせだからこそ得られる魅力について具体的にご紹介します。
光と風が通る、開放的な住空間
吹き抜け×リビング階段の組み合わせは、住まい全体に明るさと風を届けます。
高い位置に設けた窓からは、たっぷりと自然光が降り注ぎ、空気の流れも生まれやすくなります。
また天井まで伸びる大きな空間は圧迫感を感じさせず、開放的な環境づくりに効果的です。
春や秋には窓を開けることで、心地よい風が家中を通り抜け、エアコンに頼らない快適な温度調節も可能です。
家族の気配を感じられる安心設計
リビング階段があれば、2階で過ごす家族の様子が自然と分かります。
キッチンで料理をしながら、2階で宿題をするお子様の気配を感じられたり、リビングでくつろぎながら、家族の「ただいま」の声をすぐに聞くことができたりします。
特に小さなお子様がいるご家族には、さりげなく様子を確認できる点で安心です。
自然な見守りは、家族の絆を深める、自然なつながりを保てます。
コミュニケーションが生まれやすい空間設計
吹き抜け×リビング階段のある住まいでは、家族同士の自然な会話が増えます。
2階から「おやつある?」とお子様の声が聞こえてきたり、宿題で困っている様子に気づいて声をかけたり、「おはよう」「おやすみ」などの何気ない会話も、家族のコミュニケーションを豊かにします。
将来を見据えた柔軟な間取り変更が可能
吹き抜けがある間取りは、家族構成やライフスタイルの変化に応じて、柔軟に空間を変更できます。
例えば、お子様が成長して個室が必要になったときや、在宅ワークスペースを設けたいときも、2階の一部を独立した空間としてアレンジできます。
将来の暮らしの変化に対応できる点は、長く住み続ける住まいとして大きな魅力です。
ただし、吹き抜けにより、床面積が限られるため、設計段階で将来を見据えた計画を考えておくことが必要です。
室内の見栄えを高めるインテリア効果
吹き抜け×リビング階段は、住まいの内装デザインを引き立てます。
階段の素材や手すりのデザイン、照明の配置によって、空間全体の印象が大きく変わるからです。
例えば、あたたかみのあるモダンな雰囲気にするなら、木製の階段とアイアンの手すりを組み合わせることがおすすめです。
また、吹き抜け部分に存在感のある照明を設置すれば、まるでホテルのような上質な空間を演出できます。
来客時にも、オープンで洗練された住まいの印象を与えることが可能です。
省スペースで実現できる機能性
リビング階段は、限られた敷地を有効活用できる設計です。
従来の玄関ホールに設置する階段と比べて、廊下をつくる必要がなく、限られた面積でも効率的に空間を使えます。
また、階段下を収納として活用したり、踊り場にワークスペースを設けたりと、暮らしに役立つ空間として活用することも可能です。
敷地に制約がある場合でも、開放感のある暮らしを実現できる点が特徴です。
【関連コラム】:注文住宅の吹き抜けのメリットやデメリット・設ける際のポイント|おしゃれな実例紹介
吹き抜け×リビング階段のデメリット
一方で、吹き抜けとリビング階段には注意すべきポイントもあります。
デメリットを事前に理解しておくことで、設計や住まい方の工夫がしやすくなり、長く快適に暮らせる家を作るための重要なヒントになります。
夏・冬の冷暖房効率
吹き抜けのある住まいでは、季節を問わず室温管理に工夫が必要です。
夏場は天井の低い位置に熱がこもりやすく、エアコンをかけてもの冷気が上昇して涼しくない可能性があります。
また冬場は暖かい空気が上昇してしまうため、1階の居住空間が寒くなりがちです。
こうした空気の対流による温度差は、冷暖房の効率を下げ、電気代やガス代の上昇につながります。
高断熱のための断熱材やLow-Eガラスの採用、エアコンの設置位置など、きめ細かな対策を講じることで解消できます。
メンテナンスの手間
吹き抜け空間の維持管理には、一般的な住まいよりも手間がかかります。
高所の窓ガラス拭きや照明の電球交換には、長い脚立や専用の清掃道具が必要です。
また、吹き抜けに面した2階の手すり周りにもホコリが溜まりやすく、定期的な清掃が欠かせません。
リビング階段も、溝や手すりの細部までこまめな掃除が必要です。
家事の負担を軽減するためには、掃除がしやすい素材選びや、メンテナンス性を考えた設計が重要です。
音や声が響きやすい環境になる
吹き抜け空間では、1階と2階の音が、お互いに伝わりやすいです。
例えば、リビングでご家族が団らんしている際の賑やかな声が、2階で勉強するお子様の部屋まで届いてしまう場合です。
他にも、リビング階段を上り下りする足音も気になりやすく、深夜のトイレ利用時などは家族に配慮が必要です。
安全面
吹き抜けとリビング階段のある住まいでは、安全対策が特に重要です。
2階の手すり部分からの転落防止や、階段でのつまずき防止などが求められます。
手すりの高さや格子の間隔などの形状や、階段の蹴上げと踏面の寸法、勾配など、建築基準法の規定以上に、使う人の目線で安全性を確保することがポイントです。
プライバシーへの影響
リビング階段は家族のコミュニケーションを育む反面、プライバシーの面では、課題があります。
2階の個室へ行くために必ずリビングを通る必要があり、ご家族が集まる空間を避けて移動することができません。
特に、思春期のお子様や、在宅ワークで仕事をする場合は、気兼ねなく行き来できない状況になることもあります。
また、来客時に2階へ上がる際も、リビングを通る必要があるため、プライベート空間が見えやすくなってしまう点も考慮が必要です。
初期費用と改修を見据えて
吹き抜け×リビング階段の設置は、一般的な住まいと比べて建築コストが高くなりがちです。
冷暖房効率には欠かせない断熱性能を高めるための工事や、安全性を確保するための細かな造作など、設計・施工の両面でコストが必要です。
長期的な視点で、家族構成の変化や住まいの改修の可能性も含めて検討することを推奨します。
【関連コラム】:吹き抜けの間取りをおしゃれに仕上げるコツ|愛知県の注文住宅実例
吹き抜けを活かすリビング階段のデザインのポイント
一般的な階段とは異なり、リビング階段は住空間のインテリアとして重要な役割を果たします。
さまざまなデザインや素材で理想の空間をつくり出せるからです。
吹き抜けと組み合わせ、以下のポイントを意識し、よりおしゃれな空間にしましょう!
素材選びで印象が変わる
階段の素材選びは、空間の印象を大きく左右します。
無垢材であたたかみのある雰囲気に、アイアンやスチールでモダンな印象になります。
素材の組み合わせで、独自の表情を生み出すことが可能です。
手すりとステップのデザイン
手すりの形状や色、ステップの仕上げ方で、階段全体の印象が変化します。
ガラスの手すりで軽やかに、格子デザインでアクセントとするデザインで、安全性とデザイン性を両立できます。
照明で魅せる演出 階段周りの照明計画は、夜間の安全確保だけでなく、空間の雰囲気作りにも重要です。
間接照明やペンダントライトで、階段そのものをインテリアとして、住まいのシンボルにすることもおすすめです。
より詳しい、リビング階段のデザインのポイントや、実例詳細はコチラ
【関連コラム】:吹き抜けの間取りをおしゃれに仕上げるコツ|愛知県の注文住宅実例
吹き抜け×リビング階段【特別感のある】おすすめの間取り
吹き抜けとリビング階段を組み合わせることで、一般的な住まいでは実現しにくい特別な間取りが可能です。
開放感や採光を活かしつつ、家族の暮らしをより豊かにするアイデアを取り入れることで、他にはない魅力的な空間をつくり上げられます。
中2階に設けた開放的なワークスペース
吹き抜けとリビング階段を活かして中2階にデスクを設けると、開放的な雰囲気の中で集中できるワークスペースが生まれます。
家族の気配を感じつつも、適度にプライベートな空間を確保できるため、リモートワークや趣味の時間にぴったりです。
半地下にキッズルーム
半地下をキッズルームにすれば、子どもが遊ぶ様子を見守りながらも、自分たちの時間を大切にできます。
吹き抜けを通して光が行き渡るので、明るく居心地の良いスペースが作れる点も魅力です。
地下に秘密基地を設けて子どもも大人も楽しめる
地下に秘密基地のようなスペースを作れば、趣味や遊びを楽しむ特別な空間が手に入ります。
吹き抜けとリビング階段でつながる設計なら、閉鎖的になりがちな地下でも家族とのつながりを感じられます。
年齢を問わず、ワクワクする仕掛けを取り入れることで、住まいに遊び心をプラスできるのです。
吹き抜け×リビング階段のある間取りでおしゃれな住まいへ
吹き抜けとリビング階段の組み合わせは、住まいに開放感とデザイン性をもたらすだけでなく、家族とのつながりや空間の活用方法にも多くの可能性を与えてくれます。
一方で、冷暖房効率や安全性といった課題もあるため、事前にメリットとデメリットを理解し、計画的な設計を進めることが重要です。
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