住宅購入の際に最も選ばれている形は、二階建て住宅です。
また一方、フラットな住まい環境が整えられる平屋も人気が上昇しつつあります。
そして近年では、若年層や子育て世代など「一見、平屋とは結びつきづらい方のニーズ」からの需要が高まってきているのです。
その背景として、「子育てしやすい環境が整えられる」「何歳になっても暮らしやすい環境が整えられる」など、今と先を見越したニーズに応えられる部分があるようです。
今回は、平屋検討中の方はもちろん、これから家づくりを考えている方のために、「平屋暮らしを満喫する間取りの形」にクローズアップしてみましょう。
平屋の間取りには「I型」「コの字型」などいろいろな種類があり、選択の仕方により暮らしやすさも変化します。
各間取りの注意点を含めて平屋の特徴など、ぜひこれからの家づくりの参考にお役立てください。
- 平屋は間取りの形状により、暮らし方だけではなく環境面にも大きな影響をあたえます。その違いを知ることができます。
- 平屋の魅力や注意点をご紹介します。二階建てだけではなく、平屋という選択肢も広げて、後悔のない家づくりを目指しましょう。
Contents
今現在の平屋の需要とは?
平屋の人気が高まっているといわれても、どこかピンと来ない方もいらっしゃるでしょう。
国土交通省では、住宅に関するいろいろな調査も行っています。
その中でも建築着工統計調査では、「建築物着工統計」を確認することができます。
その調査結果は、下のようになっています。
(※居住専用住宅に限る数値)
平成24年計分 |
平屋 |
30,604 |
|
二階建て住宅 |
375,739 |
令和3年計分 |
平屋 |
55,828 |
|
二階建て住宅 |
348,828 |
実際の数値をみると、二階建て住宅の着工件数は平屋よりも多いことが分かります。
しかし平成24年と令和3年を比較すると、二階建て住宅の数は減少し、その一方平屋の着工数は「1.8倍」にも高まっていることが分かります。
平屋の住まいでは、
○ 階段の上下移動がない。
○ ワンフロアで生活できる。
○ 二階建て住宅よりもコンパクトな間取りが楽しめる。
○ 自然が近く、庭と連続した住まいが楽しめる。
など、たくさんの魅力が詰まっています。
さらに二階建て住宅よりもシンプルな形状ゆえ、広い視界もつくりやすいことから「子どもたちの様子が分かり、子育てしやすい!」とファミリー層の人気が集まっているのです。
今までは別荘地や年配になって建てる住まいというイメージから、誰もが安心して暮らせる住宅としての価値観が高まっています。
【関連コラム】:平屋を新築するなら3LDKでランドリールームのある間取りがおすすめ|広さや部屋数のシュミレーション【愛知編】
平屋の間取りに違いが出る!平屋の形
平屋は二階建て住宅のように上への居住空間がないことから、「間取りのつくり方=暮らしやすさ」に直結しています。
そのためどのような形状を選ぶのかにより、実際にできる間取りや快適性も変化します。
ここでは平屋の形状の違いにクローズアップしてみましょう。
人気のある平屋の建物の形は、大きく4つに分けることができます。
① I字型
② コの字型
③ L字型
④ ロの字型
I字型の平屋
平屋の形状の中では、最も一般的なスタイルがこの「I型」です。
横に一直線に広がる「長方形の形」をしており、シンプルなつくりが特徴です。
建物の形がシンプルなゆえ、中の間取りもつくりやすく、視野の広がる空間もつくりやすいでしょう。
○ キッチンからリビングまで、見渡せる。
○ 水まわりをまとめて、移動負担のない間取り。
○ 壁のない大空間をつくる。
などのニーズがある方には、おすすめの形状です。
ただし壁の少ない構造となるため、一体感のある間取りがつくりやすい一方、音が伝わりやすい。
プライベートな空間を分けにくいというデメリットもあります。
家族でワイワイ過ごせるコミュニケーション住宅なら、I型の平屋はとても適しています。
コの字型の平屋
コの字型の形状は文字通り、庭を建物が囲むスタイルです。
庭が建物で囲まれているため、周囲からの自然も防ぎやすく、プライベートな空間を確保しやすくなります。
また中庭がどの部屋からも眺められるよう間取りをつくることができるため、平屋の良さを最大限活用することのできる形の1つです。
中庭ができることで、小さなお子様がいても安心して遊ばせることができる。
各空間が中庭に接していることから、光や風が取り込みやすいなどのメリットがあります。
一方、建物が周囲を囲んでいることから、中庭に水が溜まりやすい部分はデメリットといえるでしょう。
開口部の広さにより、光や風を取り込める量も変化します。
敷地の広さと建物のバランスを上手に取るプランニングを心がけましょう。
L字型の平屋
こちらも文字の形のように、建物の形状を「L」のようにするスタイルです。
この字型よりも開口部が広くなることから、室内と庭をより自然に楽しめる空間がつくりやすいでしょう。
また間取りのつくり方により、リビングなどの「人が集まる空間」と「静かに過ごしたい居室の空間」を分けるなど、間取りにもアレンジが加えやすくなります。
またL字の形状に沿わせてウッドデッキを付けるなどのアイデアで、新たな動線を加えることもできますね。
ただし間取りの自由度が上がる一方、どうしても凹凸が多くなることで外気の影響も受けやすくなります。
また周囲の環境に合せるようL字を配置しなければ、その良さを発揮できないケースが考えられます。
ロの字型の平屋
ロの字型はちょうど建物の中心をくりぬいて、庭を配置するようなイメージです。
建物の中心部に中庭をつくることで、周囲からの視線も気にせず過ごせる空間をつくることができます。
特にお洗濯では、気兼ねなく干せる環境が整えられる部分は、とてもうれしいですね。
また住まいの中心に庭があることで、どの部屋からも自然を満喫できる。
光や風も取り込みやすく、平屋の欠点である「光の届かない場所」をつくりにくくなります。
暮らしてからの利点の多いロの字型ですが建てた後庭に手を加える場合、資材が運びにくいなどのデメリットがあります。
休日は気の合う友人BBQなどにぎやかに過ごしたい方は、庭への動線がつくりにくいため、他の形状を検討することをおすすめします。
平屋の住まいで、どのような暮らしがしたいのか。
そこで集う家族構成やライフスタイルなどによっても、適した平屋の形は異なります。
これから建てる平屋での生活を、家族でたくさん話し合ってみましょう。
きっといいアイデアが生まれてくるはずです。
【関連コラム】:平屋なのに2階のある間取りとは?|機能的な家の作り方
平屋を建てる上で気をつけておきたいこと
さまざまな年代の方が暮らしやすい環境が整えやすいこと。
これは平屋の1番のメリットでしょう。
しかし二階建て住宅ではなく平屋だからこそ、気をつけたい・注意したいポイントもあります。
建てた後に後悔しないために、しっかりと把握しておきましょう。
暮らしやすい間取りにする工夫を検討しよう
平屋はワンフロアで生活空間が全て補えるため、段差や階段などの危険を削減することができます。
その一方、どうしても二階建て住宅と同じ広さの間取りを確保するためには、敷地が広くなるなどの懸念点があります。
広さをカバーするようなアイデアを取り入れること。
また間取りや動線の良さを高め、「広さ<暮らしやすさを」などの新たな視点を取り入れることなど、いろいろな方法を検討しましょう。
プライバシーを守る工夫を取り入れよう
平屋の場合、建物自体の形状も周囲よりも低くなる分、どうしても周りの影響を受けやすくなります。
またフラットな構造ゆえ、プライベートな空間のプライバシー保護が難しいのです。
そしてプライバシーは、決して外側からだけとは限りません。
お互いの空間が隣り合わせの平屋では、コミュニケーションが取りやすい一方、お互いの距離感が近くなりやすくなります。
例えば、リビングと寝室を離し距離感を保つ。
お子様が大きくなってからのことを見越して、両親の寝室と子供部屋の距離を確保するなど、いろいろな工夫とアイデアをプランに取り入れておきましょう。
【関連コラム】:30坪の平屋+ロフトのある間取りメリットと注意ポイント|2階建てとロフトのある平屋の違いは?【愛知】
まとめ:最適な間取りは、そこで暮らす家族によって変化します
今回は平屋の形状の違いや建てる際の注意点など、建てる前だから知っておきたいポイントをご紹介しました。
I型・コの字など平屋の形状にはいろいろありますが、何よりそこで集う家族が「暮らしやすい」と感じる空間づくりが最も大切です。
家づくりに、採用する間取りに、これが正解!というものはありません。
それは家族の人数や構成により、これがいいという形が異なるためです。
せっかく建てるマイホームですから、後悔はしたくありません。
家族でたくさん意見を出し合い、検討し、最適な間取りを目指しましょう。
アクティエでは、お客様のどんな小さな声にも耳を傾けています。
「こんな暮らしに憧れている」「こんな形がいいなぁ」など、大まかなイメージでも大丈夫です。
お客様ご家族のこだわりやライフスタイルに寄り添って、満足な住まいを実現させるお手伝いをしています。
ぜひあなたの声を、聞かせてください。
憧れのマイホーム実現のために、一緒に理想の住まいづくりを目指してみませんか。
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